Last updated on October 28, 2016

アポイツメクサ - アポイ爪草

Arenaria katoana Makino var. lanceolata Tatew.

アポイツメクサ全体

カトウハコベの変種 (とする見解もある) アポイツメクサ

Canon EOS7D + EF100mm F2.8L MACRO IS USM
Mt. Apoidake in Early July, 2014

アポイツメクサ葉

母種カトウハコベに比べ葉が細いとされるが…

Canon EOS7D + EF100mm F2.8L MACRO IS USM
Mt. Apoidake in Early July, 2014

アポイツメクサ花

花はカトウハコベとの違いなし…径8mm程度ですが美しいですよ

Canon EOS7D + EF100mm F2.8L MACRO IS USM
Mt. Apoidake in Early July, 2014

アポイツメクサ全体

高さは10cmあるかないか…現地での個体数は多いとは言えません

Canon EOS7D + EF100mm F2.8L MACRO IS USM
Mt. Apoidake in Early July, 2014

アポイ爪草 - アポイツメクサ

- ナデシコ科 ノミノツヅリ属 -

北海道RDB(2001) 絶滅危惧種(En)

アポイ岳の赤茶けたカンラン岩が作り出す天然ロックガーデンで対面するアポイツメクサ Arenaria katoana var. lanceolata は、背丈が10cmあるかないか、さらに花の径も1cm弱と小さく慎ましやかな植物ですが、じっくり観察すると地味ながらも美しい花なのです。萼片より長い純白の花弁と、その中心に位置する雌しべを取り囲む優しい緑黄色を帯びた花盤の組み合わせは、訪花昆虫の眼で見るとどのような姿に映っているのだろう…などと想像しながら観察するのもまた一興かと。

花の形態は、超塩基性岩植物である母種の カトウハコベ A. katoana と大差ない印象ですが、より葉が細いことによりアポイ岳の固有変種とされています。ただ、形態的にも地理的にも変化は連続していることから、カトウハコベに含める見解も少なくないようです。北海道レッドデータブック (2001) では絶滅危惧種に指定されているにもかかわらず環境省レッドリスト (2015) で無指定なのは、母種と区別しない見解を採っているため。ちなみにカトウハコベは絶滅危惧II類 (VU) に指定されています。

【 参考文献 】

Hara, H. 1934. Preliminary Report on the Flora of Southern Hidaka, Hokkaido(Yezo) III. The Botanical Magazine 48: 889-906. doi.org/10.15281/jplantres1887.48.889

堀江健二 (2010)「北海道の超塩基性岩植物」北方山草 27, pp.5-11, 北方山草会.

北村四郎 (1956)「アポイ山蛇紋岩地帯の植物相」植物分類・地理 16(5), pp.143-148, 日本植物分類学会. doi.org/10.18942/bunruichiri.KJ00002992676

Ohwi, J. 1965. FLORA OF JAPAN in English: 426.

清水建美編著 (2014)『増補改訂新版 高山に咲く花』門田裕一監修, pp.140-141, 山と渓谷社.

高橋英樹 (2015)『レッドデータプランツ 増補改訂新版』矢原徹一ほか監修, p.421, 山と渓谷社.

梅沢俊 (2009)『新版北海道の高山植物』pp.244-245, 北海道新聞社.

渡邊定元 (2005)「アポイ岳超塩基性岩フロラの特異性」日本生態学会誌 55(1), pp.63-70, 日本生態学会. doi.org/10.18960/seitai.55.1_63

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